2017年夏・北海道ツアー その3 小糠雨降る花の礼文島へ
目を覚ますと小雨模様です。
昨夜は稚内市まであと90kmの遠別町で力尽きました。
今日はどちらにしてもフェリーに乗って礼文島を目指します。好天なんて期待してませんから・・・
午前5時、稚内に向けて北上します。
早朝で車は殆ど走っていませんが、時折大型トラックが。
そして、雨は降り続いています。
前方に「パーキング・シェルター」なるもの。
雪が激しくなった時に避難する屋根付きの駐車場です。
入ってみたかったんですがやめました、いま吹雪じゃないし!
左折すれば抜海(ばっかい)の港です。
昨年はふらっと立ち寄った記憶があります。
ノシャップ岬には立ち寄らず稚内の特設自家駐車場へ直行します。
もうフェリー埠頭までの歩いて行く近道は覚えていますから、雨が止んでいるうちに・・・
ザックの中身を確認します。いつも車内に必ず何か忘れます!
午前10時40分、フェリー埠頭にて準備万端。
こんな時間からビール。
今日は車の運転もしないし、のんびり船旅だから許そう。
礼文島が大きく見え始めた頃には青空が!
それにしても細長い島ですね。
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(ここから時々携帯写真) |
1時間ほど船に揺られると、礼文島・香深の港が近づいて来ました。
家が密集しているのはこのあたりだけですね。
ま、密集と言ってもかなり優しい感じで。
港外に外国船が停泊しています、クルーズの船でしょうか。
いよいよ入港です。
観光バスが数台、いずれも某国のにぎやかなツアー客。
雨は止んでいますが、湿気はかなり高そう。
午後1時、港の近くにある小さなスーパーで食材の買い物をしてから、キャンプ場のある久種湖まで歩く予定でしたが、船上から見たその距離感は半端じゃない。
グークルマップで調べると18.4kmとな?
歩けない距離じゃないけど、4時間は無駄なような・・・
島の西側は美し良いトレッキング・コースですが、東側はバスも走る生活道路です。観光と生活を見事に両立しています。
ここはいさぎよくバスに乗りましょう、高いけど。
そしてバスを降りたら久種湖畔キャンプ場前。
利用料はテントサイトで一泊600円です。
雨も降ってないし、先にテントだけ張っておきましょう。
午後5時、夕陽にはまだ時間がありますから、久種湖の周回路を少し歩いてきます。
今日も目立った運動は皆無で、朝から晩酌!
夕食の準備や寝床を作ったら、ビール飲みながら湖畔でのんびりします。
ここへファルトボート(折りたたみカヤック)なんか持ってきたら、楽しいでしょうね。
ザックの中の整理して、食料はたったこれだけ!
生きられるか・・・
久種湖は「日本最北端の湖」なんですね。
もう少し時間が早ければ一周できたかも・・・
久種湖キャンプ場の一夜は何事もなく過ぎました。
しかし早朝事件が!
テント内の荷物を出してテントをたたんだら、食器を洗いに炊事場まで行って帰ってくる時、ザックの上に一羽のカラスが乗って何かを引っ張り出しています。
オイオイ!
走って行くと大福餅とチョコレートの入った袋をくわえて飛び立ちました。
しかし遠くまで飛ばず50mほどの所に降りて中身を引っ張り出しています。
なんてことを!
追いかけるとまた袋をくわえて飛び立ちますが、さっきと同じように50mほど先まで飛んで行くとまた降りて食べ始めました。
なんと頭の良いヤツ!
結局この繰り返しで、4回目には袋と大福餅とチョコの包装紙が残っていただけでした。
最後にゴミの始末までさせるとは! (ライフル持ってたら撃ってます!)
午前5時、今日の行動食を盗まれ、朝食のフランスパンかじりながら歩き始めました。
ここから先端のスコトン岬まで歩き、そこから南下しましょう。
7.1kmありますが、1時間半ほどで最北端まで行けるはずです。
北を目指して歩きます。
島の先端が見えていますが、先は長いぞ・・・
ふっと目をやると何処かに花が咲いています。
振り返って香深方面(南)を。こちらも歩くとかなりあります。
小さな港と数軒の家がかたまって建っていますが、それ以外のところは何もありません。
やっと須古屯(スコトン)地区に入って来ました。
午前7時26分、礼文島、最北端の宗谷バス「スコトン」停留所に到着しました。
強烈な風と時折小雨が降ってきましたのでカッパを着ます。
ついでにザックカバーもセットしました。
この停留所の中は快適です。
今朝歩いてきた久種湖の近くが船泊地区です。
そこにも小学校があるんですね。今日は6月29日ですから運動会はもう終わってますね。
来週は鼓笛パレードと神輿パレードがあるそうな・・・
停留所から岬はまだ先です。
うっすら見えるのが岬の先端にある土産物屋さんでしょうか。
香深から来るバスの終点はあそこなんですね、停留所はありませんが。
午前7時44分、礼文島最北端スコトン岬に着きました。
一応お約束の・・・
先が見えない状態ですが、最北端だと信じます。
記念撮影したら、島の西側を南下します。
西側の海沿いの道を歩き出します。
細い道の両側には花、ハナ、華・・・
ガスが出て先が見えなくなることも。
色んな花が咲いてます。
花好きの人にはこれがたまんないんでしょうね。
幻想的な場所も出てきます。
花に見とれて崖から落ちないように!
ゴロタ岬にて。
上海から観光で来ていた中国人女性に撮ってもらいました。日本語学校に通って日本語を習得し、個人で飛行機・ホテル・交通機関の予約をし、既に10回以上来日しているそうです。ちなみに数年前には私も食したことがない名古屋・あつた蓬莱軒の特上ひつまぶしを食べたことがあるそうな!
あのバスツアーの人達とは全く違う人もいるんですね。
こんな光景を見ながら道は続きます。
よく見ると色んな花が咲いてます。
ここでしか見られない花もあるんでしょうね。
そしてこんな道が続きます。
表示は最小限に。
鉄府を過ぎ、澄海岬に着く頃には強烈な雨。
ここまでが岬めぐりコース(旧称四時間コース)なんですが、久種湖から歩いてますからそろそろ6時間は歩いています。
それでもまだお昼です。これから南下する8時間コースを完歩するのは無理ですから途中まで歩いて引き返すか、浜中のバス停まで戻るか・・・
雨に負けて、バスに乗って浜中から香深港へ戻りました。
香深港に着いたら雨は少し小雨になって来ましたので、今度は島の西側にある桃岩、猫岩を巡る「桃岩展望台コース」を歩くことにしました。小雨は降り続いていますが、なんとか歩ける状況です。
周りはガスで良く見えないのですが、おそらくこの辺だろう・・・程度の視界です。
さすがに駐車場もこの有様。
桃岩荘ユースホステルがうっすら見えます。
「桃台猫台展望台」へ到着しました。
桃岩は雨に煙って見えないけど、猫岩はそれらしく見えます。
ネコの背中が見えてる・・・ あっち向いてるの?
香深港へ引き返します。
少しずつ雨が侵入してきますから、体が冷えてきました。
ズブ濡れの状態でカッパと濡れた靴下を脱ぎ、港近くの温泉「うすゆきの湯」に入って極楽タイムでした。湯船でこのまま眠ってしまいそう・・・
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そして最終のフェリーに乗って稚内まで戻ってきました。
今夜は良く眠れそうです。